開業に向けた経験値アップは勤務医とは全然違う!?

 

ちょうど45歳になったN先生。

昔から40代半ばになったら開業しよう…と

漠然と考えていました。

 

20年ほど大学医局に在籍して

いくつもの関連病院でも経験を積んできましたから、

開業してもしっかり診察する自信はあります。

 

しかしいざ開業を考えた時に、

何から手を付けて良いのか?

どうやって患者さんを呼び込むのか?

どんなクリニックにしていくべきか?

なかなか明確になりません…。

 

そこでN先生は、

普段から仲良くしていたMRに聞いてみますと

医薬品卸業者では開業支援をしていると聞き、

病院に出入りしている大手業者に声を掛けてみました。

 

するとすぐに担当者を紹介してくれ、

開業地はどこにするか?

どんな物件がいいのか?

良い医療モールがあるのだが…と

開業に向けて話しをどんどん進められました…が、

N先生にとっては違和感だらけで

俺、このまま開業していいのかな?と

大きな不安が圧し掛かってきたのです。

 

自分の中で準備や計画がされていない状況の中で

やれ開業地だ、物件だと言われても

漠然とした回答しか申せません。

そんな自分に愕然としてこのまま開業は危険だ…と

思ったそうなのです。

 

そこで2年前に開業した先輩ドクターを訪ねました。

するとそのドクターは、

「N先生の気持ちはわかるよ。自分もそうだったし…。

でも自分の場合はコンサルタントが非常に親身になってくれて

良いアドバイスをくれたから何とかここまでやってこれたんだよ。

もし良ければ紹介しようか?」とおっしゃってくれて、

その先輩ドクターの開業支援を担当した方とお会いしてみました。

 

以前の医薬品卸業者のように、

どんな風に開業していくかを話されるかと思いきや、

その担当者は、

「N先生はここ半年や1年で開業しなければならない理由がありますか?

もし急がなくても良いなら、

2年後、3年後というプランニングを立てませんか?」と言われたのです。

 

その方が言うには、

「N先生は医師としてどこに出しても恥ずかしくない方だと思います。

しかし経営者として、管理者としてのご経験は、

まだこれからだと思うのです。

もちろん開業して実地で身に付けていくのも悪くはないですが、

N先生のご年齢を考えるとそこまで焦る必要はないと思います。

民間病院でのご経験、クリニックでの勤務経験、

そういった経験をされてからの開業でも良いと思うのですが…。」と

言われました。

 

た・確かに…。

そう思ったN先生は、

ここで3年後の春に開業する事を計画しました。

 

2年間は民間病院で、

診療部長や、医長などのような責任あるポジションで経験を積み、

その後の1年間はクリニックでの勤務をする。

 

こうしておぼろげながらもご自身の中で

開業に向けたプランニングが見えてきました。

 

実はN先生はすでに開業して1年半が経ちます。

非常に上手く行っています。

開業3か月で損益分岐点を超えてきて、

その後も患者さんは増え続けています。

 

計画通りにキャリアを積み、

その途中、途中で先輩ドクターに紹介してもらった

開業支援のコンサルタントとディスカッションを行い、

事業計画を立てつつ、開業準備を進めていったのです。

 

クリニックに勤めながらの1年間で、

かなり現場を理解し、自分ならこうする…という点をいくつも持ち、

それを実現するご自分らしいクリニック像を見付ける事ができました。

 

大学医局を退局して

あのまま開業していたら…と思うと

ゾッとするとN先生は今では笑えます。

 

医師としての経験だけでなく、

経営者や管理職としての経験を積んで、

その上で開業したからこその成功なんですね。

 

競合医院も少なくないし、

昔のように開業すれば患者さんが来る時代じゃないだけに、

医師として以外のキャリアを積む事も大事ですね…と

しみじみおっしゃるN先生でした。