あまりにも簡易な履歴書…。

 

消化器内科医のH先生。

経営難から病院の経営陣が変わり、

それ以降は仕事が非常にやりにくくなっているそうです。

 

そもそも大学医局から派遣されて今の病院に来て、

前の経営陣とは相性が良く、

居心地が良かった為にそのまま移籍したこの病院。

 

まさか経営陣が一掃されるなんて想像もしておらず、

しかも新経営陣とここまでそりが合わないとは思いもせず、

なぜか追い詰められてしまっています。

 

こんな状態には耐えられないと

慌てて転職活動を始めたH先生。

 

WEB上で見つけた近くの病院に問合せをしてみると

是非ご見学にいらして下さいと好感触。

 

履歴書と医師免許証を持ってきて下さいと言われたので、

初めて履歴書を作ってみました。

 

とは言えH先生は大学医局から今の病院に移っただけで、

特に記載する事もなく、

それこそ氏名、住所、電話などの個人情報と

学歴、職歴をざっと記載したのですが、

A4用紙1枚で余白がかなりある状態です。

 

あちこち転々としているよりはいいだろうと考え、

そのまま当日持参をしたのですが、

面談時に院長に手渡すと

明らかに怪訝な表情をされてしまいました。

 

同席していた事務長と顔を合わせて

苦笑しているのが伝わってきます。

 

う~ん、やはりあまりにも簡単すぎたか…。

もう少し臨床経験など詳しく書けば良かった…と後悔しつつも

院長からいろいろと質問され、

汚名返上とばかり明確に、かつ詳細まできっちりと説明しました。

 

無事にこちらの病院に入職する事が決まり、

それなりに満足した日々を過ごしているH先生。

 

歓迎会を開いてくれた時に院長から、

「H先生の履歴書はすごいんだぞ。

5秒で読み終えてしまうんだ」と笑い話にされてしまいました。

 

苦笑いするしかなかったH先生ですが、

偶然にも理解のある院長の病院で良かったですが、

場合によっては不採用になってしまったかもしれません。

 

WEB上で検索を掛ければ

履歴書の記載方法など数多く出てきますので

参考にしてしっかりした応募書類を準備したいものですね。

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開業に向けた経験値アップは勤務医とは全然違う!?

 

ちょうど45歳になったN先生。

昔から40代半ばになったら開業しよう…と

漠然と考えていました。

 

20年ほど大学医局に在籍して

いくつもの関連病院でも経験を積んできましたから、

開業してもしっかり診察する自信はあります。

 

しかしいざ開業を考えた時に、

何から手を付けて良いのか?

どうやって患者さんを呼び込むのか?

どんなクリニックにしていくべきか?

なかなか明確になりません…。

 

そこでN先生は、

普段から仲良くしていたMRに聞いてみますと

医薬品卸業者では開業支援をしていると聞き、

病院に出入りしている大手業者に声を掛けてみました。

 

するとすぐに担当者を紹介してくれ、

開業地はどこにするか?

どんな物件がいいのか?

良い医療モールがあるのだが…と

開業に向けて話しをどんどん進められました…が、

N先生にとっては違和感だらけで

俺、このまま開業していいのかな?と

大きな不安が圧し掛かってきたのです。

 

自分の中で準備や計画がされていない状況の中で

やれ開業地だ、物件だと言われても

漠然とした回答しか申せません。

そんな自分に愕然としてこのまま開業は危険だ…と

思ったそうなのです。

 

そこで2年前に開業した先輩ドクターを訪ねました。

するとそのドクターは、

「N先生の気持ちはわかるよ。自分もそうだったし…。

でも自分の場合はコンサルタントが非常に親身になってくれて

良いアドバイスをくれたから何とかここまでやってこれたんだよ。

もし良ければ紹介しようか?」とおっしゃってくれて、

その先輩ドクターの開業支援を担当した方とお会いしてみました。

 

以前の医薬品卸業者のように、

どんな風に開業していくかを話されるかと思いきや、

その担当者は、

「N先生はここ半年や1年で開業しなければならない理由がありますか?

もし急がなくても良いなら、

2年後、3年後というプランニングを立てませんか?」と言われたのです。

 

その方が言うには、

「N先生は医師としてどこに出しても恥ずかしくない方だと思います。

しかし経営者として、管理者としてのご経験は、

まだこれからだと思うのです。

もちろん開業して実地で身に付けていくのも悪くはないですが、

N先生のご年齢を考えるとそこまで焦る必要はないと思います。

民間病院でのご経験、クリニックでの勤務経験、

そういった経験をされてからの開業でも良いと思うのですが…。」と

言われました。

 

た・確かに…。

そう思ったN先生は、

ここで3年後の春に開業する事を計画しました。

 

2年間は民間病院で、

診療部長や、医長などのような責任あるポジションで経験を積み、

その後の1年間はクリニックでの勤務をする。

 

こうしておぼろげながらもご自身の中で

開業に向けたプランニングが見えてきました。

 

実はN先生はすでに開業して1年半が経ちます。

非常に上手く行っています。

開業3か月で損益分岐点を超えてきて、

その後も患者さんは増え続けています。

 

計画通りにキャリアを積み、

その途中、途中で先輩ドクターに紹介してもらった

開業支援のコンサルタントとディスカッションを行い、

事業計画を立てつつ、開業準備を進めていったのです。

 

クリニックに勤めながらの1年間で、

かなり現場を理解し、自分ならこうする…という点をいくつも持ち、

それを実現するご自分らしいクリニック像を見付ける事ができました。

 

大学医局を退局して

あのまま開業していたら…と思うと

ゾッとするとN先生は今では笑えます。

 

医師としての経験だけでなく、

経営者や管理職としての経験を積んで、

その上で開業したからこその成功なんですね。

 

競合医院も少なくないし、

昔のように開業すれば患者さんが来る時代じゃないだけに、

医師として以外のキャリアを積む事も大事ですね…と

しみじみおっしゃるN先生でした。

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引っ越し準備に大わらわ…。

 

17年目を迎えてついに大学医局をお辞めになったH先生。

 

万感の思いがあるけれど、

医師としての後半戦は自分の本当にやりたい事に
チャレンジしたいと考えて決断しました。

 

所属する医局は某地方都市にあり、

関連病院を近隣の複数県に跨って持っており、

H先生ご自身もいくつもの病院で勤務をしてきましたが

今までは単身赴任でした。

 

今回は大学を退局する事もあり、

子供たちの進学も考えて

初めて首都圏の病院を選びました。

 

教授や准教授とも良い関係を構築しており

退局後も応援をしてくれています。

退職のスケジュールもかなり余裕を持っていた為に

そういった心遣いも良かったのでしょう。

 

問題はプライベートにあり…。

 

単身赴任なら気軽に行けたものの、

今回は家族4人での転居です。

しかも奥様が体調不良で家の事もH先生が行わねばならず、

仕事も引き継ぎなどで忙しく、

てんやわんやの状態です。

 

大学、病院、役所…。

何度往復した事やら…。

 

こんな状態ですから、

やっぱり「抜け」、「漏れ」がどうしても出てしまうもので、

さすがに医者としての仕事にミスはなかったものの

役所関連の手続きはいろいろありまして…。

 

ヤバい、これ連絡してない…。

あ、この提出期限が過ぎている…。

 

ちょっとこのままでは無事に転居して、

新たな職場で働き始める事ができるのか不安になりかけた頃、

ちょうど奥様の体調が回復してきて、

家の事は任せられるようになり、

「あなたは医者以外の事はホントダメね~」なんて言われながらも

滞りなく準備が進んだのでした。

 

結果的に奥様に益々頭が上がらなくなったH先生でしたが、

むしろ奥様への信頼と感謝が増したようです。

 

今は新天地でご家族ともに

充実した日々を過ごされています。

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何も知らないままの面接で大失敗…。

 

大学医局の在籍も10年を過ぎて、

そろそろ自分らしい

医師人生を送ってみたいと考えているA先生。

 

開業も考えなくもないけど、

まずは民間病院ってどんな所かを知ってみたいと

転職活動をスタートしました。

 

そうは言っても超多忙な日々を過ごすA先生。

どうしても自分の事は後回しになってしまって、

なかなか思うような活動ができません…。

 

ようやく見つけた求人先についても、

詳細を調べる余裕などもなく

当日になって慌てて準備して行く始末です。

 

しかもいくつか問合せをした所があったので、

内容がゴッチャになっている状態です。

ホントは前日にはしっかり調べて

準備万端で行こうと思っていたのですが、

担当患者の急変がありそれどころではなくなってしまいました。

 

正直頭の中は混乱しています…。

あれ、今日のところは〇〇だったっけ?

 

向かいの電車の中で

スマホで情報収集をしましたが

付け焼刃である事は否めず

A先生自身も不安を持ちながらの面談です。

そして悪い予感というものは的中してしまうもので…。

 

待ち受けていたのは院長、診療科長、事務長でしたが、

院長と事務長は笑顔で迎えてくれたものの

診療科長は直属の上長になる為か、

自分の事をしっかり見極めようと厳格な対応です。

 

なぜA先生はなぜ当院を志望したのか?とか、

A先生は当院で何を実現したいのか?と問われても、

しどろもどろの回答になってしまいました…。

 

そりゃそうです。

A先生は自分でも混乱している事を認識しているのですから

下手な回答をしてしまうと他院と勘違いしている可能性もあるんです。

 

とにかく無難な回答をせざるを得ず、

本当ならもっと意欲的で、

しっかりした目的があるのですが、

A先生としては悔しい面談となってしまいました。

 

医師不足である事から、

実はこの面談を経て内定を頂いたA先生ですが、

腑に落ちない…というのが正直な感想です。

 

他に選択肢を作れず、

A先生ご自身も致し方ないか…と入職を決めたのですが、

どうもスッキリしない…。

 

自業自得だけど、

何だかもったいないし、

納得感が薄くて残念な思いをしているA先生でした。

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医師としての終盤戦をどう生きるか?

 

もうすぐ還暦を迎えるK先生。

自分でも今までよくやってきた…と思うけれども、

まだまだ気力、体力ともに衰えを感じる訳でもなく

医師としての自分が求められるなら

あと10年くらいは続けられそうだな…と考えています。

 

幸い今の病院でも続ける事が可能です。

60歳以降は1年毎の更新になってしまうようだけど、

少なくとも必要とはしてくれているようです。

 

さすがに若い頃のように

月に何回も当直に入ったり、

休みの日まで患者を思って病院に顔を出したり、

それこそ24時間365日がオンコール状態だったりするのは

勘弁して欲しいけど、

今の病院は在籍医師数が決して多いとは言えないので、

その点が不安ではあります。

 

そんな時に奥様から、

「今まで医師としてわき目もふらずに働いてきたんだから、

そろそろペースを落としてもいいんじゃないの?

少しは家庭の事も顧みて欲しいし、

のんびり旅行にも行きたいわ。

多少お給料が減っても構わないから、

時間を作る事も考えてみてよ。

あなた自身も最後にご自分の好きな事、

やりたい医療をしてみたらいかが?」

なんて事を言われました。

 

う~ん、K先生は考えさせられました…。

確かに今までの自分は必死に走ってきて、

家庭の事はないがしろにしていた事は否めない…。

長男も、長女も女房が育てたようなもんだし、

しっかりと支えてくれた女房に対して

恩返しもしなきゃいけないな…。

 

それと最後に自分のやりたい事か…。

確かに自分が医者を志したのは

赤ひげ先生のような家庭医に憧れていたはずなのに、

なぜか急性期の最前線で働いてきた。

 

今さら家庭医なんて転身できるのかわからないけど、

一考の余地はありそうだし、

新しい事にチャレンジするなら今が最後だろう…。

 

別に今までの医者人生が間違っていたとは思わない。

後悔なんか全くないけれど、

でも他の道もあったのは確かだし

医者としての最後の10年…。

今までとは違う医者として毎日を過ごすのもいいかもな…。

 

K先生は今でも悩んでいます。

ですが気持ちは段々と固まりつつあります。

 

当サイトは失敗事例集ですが、

K先生は特に失敗をした訳ではありません。

しかしひとつ間違えると後悔する事にも繋がらない

大事な人生の転機であるのは間違いありません。

 

若手だろうが、中堅だろうが、ベテランだろうが、

自分の前にある選択肢の中でのいずれかを選ぶのか?は

慎重かつ大胆に決断しなければなりませんね。

 

きっとK先生だったら

失敗の方向には行かないと思います。

10年後にあの時の判断は間違いではなかった…と思えるような

自分らしい医師としての終盤戦をお過ごしになるでしょう。

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